Rete tamaplaza

神奈川県横浜市, 日本
建築家
空間研究所/篠原聡子
場所
神奈川県横浜市, 日本
2003

たまプラーザの駅近くに立地する「Ratetamapulaza」は1,2階が店舗、3階から8階が賃貸の集合住宅からなる複合ビルである。間口に比して奥行の深い敷地でできる限り店舗の間口をとり、脇に住戸のエントランスへと引き込む通路と2階の店舗への動線と兼住戸階の避難階段を併置した。住戸は26m²から60m²の18戸がある。片廊下は3階と5階と8階にしかないので、6階と7階の住戸はほかの階とのメゾネットになっているか、ほかの階から専用の階段を上がるかでアプローチする結果として、全体は南に面した菱形のヴォリュームに納まっているが、多様な住戸のバリエーションによって構成されている多様な住戸タイプは多様な居住者を集める可能性をもつだろう。多様な層の混在はこの集合住宅のひとつのテーマである。それぞれの住戸は「superarkinuta」と同様に通り庭をもつが、こちらの通り庭は私的な空間に取り込まれている。住戸の内部に取り込まれた外部としての通り庭は住戸を分割し、比較的小さな住戸においても外周部を大きくし、開放的な室内環境をつくり、小さな空間の閉塞感を和らげる。そうした空間の質も多様な住まわれ方に追随すべく試みられたものである。

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