Foto © Norito Yamauchi
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ウエハラノイエ

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Sede
東京都渋谷区, Japan
Anno
2018

都心に近い住宅街における集合住宅の計画。最小限の住戸に、少しでも広がりを持たせ、快適な住空間とするべく検討する過程で、自然に住戸同士が分かれていった。計画当初から2敷地に分けることになっていたが、分筆によって生まれる、新たな高度斜線制限の影響を最小限に抑えるため、敷地分割線の一部を、ほぼ南北方向である45度振った角度にすることを提案した。45度で平面上ショートカットすることで、法的に求められる避難経路長さも基準値以下に収めることができる。

平面座標の中に新たな角度を採用することで、棟の形状および、外部空間に変化が生まれ、立面的な斜め線である屋根の勾配とも呼応するというのが、目指そうとしている建築の意図である。斜線制限等の規制をきっかけに生まれたものではあるが、そもそも斜線制限は、日射の確保を目的にした法であるから、その徹底的な運用によって、明るく快適な外部空間と住戸が生まれるのは偶然ではない。

外部の明るさのために外装は白色の塗装とし、内部は打ち放しコンクリートを予定している。コンクリートが薄いパネルのような納まりとしているのは、窓周りの木枠などのディテールを無くしてコストセーブを図るためと、小さな住戸には、一定の質量はあっても強すぎない境界が、適切と考えたからである。

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