写真 © Yukinori Okamura
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ReBar

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場所
東京都港区, 日本
2019

東京芝浦にある築33年の賃貸オフィスビルの1フロアが空室になり、新たな風(新しい入居企業)を吹き込むための布石となる空間を作って欲しいと依頼され、フロアの一角にフリースペースを設計した。
ビルは全館空調のため、気流を全体に巡らす必要があることから、多孔板、メッシュ、ルーバーなど気流を出来るだけ遮らない素材をリサーチしながら、一方でこのスペースで生まれる知的会話の内容が増幅できるような「透明な雰囲気」を作り出せないか?と考えた。

タイトルの「ReBar」の由来は「Reinforced Bar」で「鉄筋」を意味する。普段はコンクリート(Reinforced Concrete)の中の部材の強度を確保するものとして使われ、通常表に出てくるものではないが、今回はそれを表に出して空間を包み、機能的役割と意匠的役割を担わせた。

Reinforced Barの機能的役割は、光や気流を遮ることもなく、人々の気配を内外から感じ取る取ることきるので、このスペースで行われるレクチャーやディスカッションなどの人が生みだす躍動が、鉄筋メッシュ(半透明)の壁から「溢れ出す」こととなり、それを受けた執務エリアのワーカーが、インスピレーションを得たり、ポジティブな影響を受けることを期待する。
意匠的役割は、半透明な壁により部分と全体をつなぎ、心理的に落ち着く水色を背景にホワイトの無機質な異形鉄筋が、内部での人々が熱い知的会話を鉄筋壁ごしに伝え合うインタラクティブな「仕切り」となるようにした。
それらが組織でのワークにモチベーションを上げる効果に繋がることを意識している。

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